昨今、人的資本経営においても話題に上がる無形資産の重要性は、すでに実証されています。弊社もこれを着目すべきポイントとして捉え、エンジニアリングスキルや人脈、そしてヒューマンスキルといった無形資産の活用が、今後さらに重要性を増していくものだと考えています。また、社員のスキルセットを向上させることで、社員のQOLが高まり、結果として企業全体の持続的な成長を支える基盤になると信じています。 このような取り組みを通じて、企業自体が社員の成長機会を増やす土壌となる”建設的なループ”を生み出します。そして、この取り組みが実現する未来は、”日本の子供たちを笑顔にする”という弊社のビジョンと強く結びついていると確信しています。
弊社の学習機会とキャリアに関わる数値を以下に示します。
福利厚生費 | 年間総額 | 月平均 |
---|---|---|
書籍/オンラインセミナー等 | 704,556円 | 58,714円 |
資格取得利用料 | 55,388円 | 4,616円 |
技術スタック | 利用者数 | 利用比率 |
---|---|---|
Java | 5 | 9.1% |
Python | 2 | 3.6% |
PHP | 9 | 16.4% |
C# | 5 | 9.1% |
Go | 4 | 7.3% |
React(Js/Ts) | 11 | 20.0% |
Vue.js | 15 | 27.3% |
インフラ | 4 | 7.3% |
役職比率 | 非役職者 | 役職者 | 役職者比率 |
---|---|---|---|
20代 | 22 | 0 | 0% |
30代 | 20 | 7 | 25.9% |
40代以上 | 5 | 5 | 50.0% |
営業職 | 5 | 4 | 44.4% |
技術職 | 41 | 4 | 8.9% |
事務職 | 2 | 1 | 33.3% |
※ 2022年12月から2023年11月までの弊社データ
弊社では仕事に関わる書籍(技術書等)の購入や資格取得に掛かる費用に対して、福利厚生として支給または補助する制度を設けています。 この制度は全社員が利用しているものではありませんが、利用額の97%が技術職の社員によるものでした。 また、弊社の主業務であるSESにおける単価向上額を比較した際、制度の利用者と非利用者の間に顕著な差異はありませんでした。しかし、福利厚生を利用せずに書籍を購入したり、セミナーに参加したりして自学に励む社員もいることや学習の効果は直後だけではないことを鑑みると因果関係の評価には中長期的な視点が必要です。 さらに、既に経験豊富なベテランエンジニアについては、基礎的なスキルの習得よりも、トレンド技術のキャッチアップや最新動向の把握に重きを置いている傾向が見受けられました。
エンジニアの技術スタックを見ると、フロントエンドとバックエンドの利用率はおおよそ半分でした。ただし、昨今のエンジニアリング業務では、フロントエンドとバックエンドの両方を担当する機会も増えており、実際にその両方を担当する社員が多数存在しています。 弊社ではフロントエンドを推し進めておりますが、バックエンドの技術などを含め、エンジニアリングの幅を広げる形で成長してもらいたいと考えています。会社としての推奨スキルはありますが、メンバーの嗜好もあるため利用する技術については任意であるケースが多いようです。 ※ 現在の推奨スキルは、TypeScript(React/Vue.js) Go/PHP/Kotlin AWS(CloudFormation含む)/Azure/Terraform
役職者へのステップアップは主に30代以上に集中しています。 役職者となることはキャリア形成の重要なステップですが、特にエンジニアの場合は技術力を上げていくことが最初のステップとなるため、現状では管理業務に専念する機会はあまり多くありません。また、弊社では役職者選定におけるアセスメントを十分に整備できていないという課題があります。 役職や肩書については一定の定義があるものの、人的資本経営の観点からの見直しや人材育成や組織の強化のためには再整理が必要であり、弊社の標準化の一環として再構築しています。 今後は責務と権限の標準化を図りつつ、柔軟な組織体制の構築を出発点として、人材開発や組織開発をより一層推進していく予定です。